間違って欲しくないことがあります。それは工事を受注するということと、受注した工事から利益を出すということは別問題だということです。充分な利益の出る工事を受注することなど、平成不況といわれていた時代には有り得なかったのです。積算担当の役割は工事受注することで、工事担当の役割は工事利益を確保することです。工事部からいつも「積算部はおかしいよ。工事で利益が出ないのは積算落しが原因のほとんどですからね。とにかく業者からの苦情が多いんですよ、いやになっちゃいますよ。と言われ続けた積算担当がいました。その積算担当者に発注も兼務させました。その結果、彼が発注した工事では見事に工事利益を出せるようになったのです。しかし、彼が発注に関わらなかった工事ではやはり工事利益が出せませんでした。その理由を調べましたら、工事担当の発注の仕方に問題がありました。工事担当の発注は、施工条件、付帯隣接工事、施工方法の打合せを業者としていなかった訳です。それは単に工事金額だけの発注交渉であって、なぜこの金額なのかを、お互いに話をしないために結果的に業者に言い負かされて、高めの発注になった訳です。このことも人間の性とでも言うのでしょうか、工事担当者が工事利益を出せない理由を、精算担当の積算不足を理由にした途端、工事担当自身で利益を出そうとする仕事に対する情熱を捨ててしまうのでしょう。
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