土地は利用方法によりこのように差があるものであるから、借地法一二条にあるように、近隣の地価や地代に対比して、どのような利用方法に対しても一様な賃料を収納する慣習はやめさせるべきだと思う。たとえば隣家には日照権をおびやかすような高層ビルのマンションが建っておるかと思えば、その隣地には日照を阻害されている住家がある。人を害するマンションの方は、地代を含んで家賃をとり立て、家賃の中で十分採算をとっているが、その隣地の一般住家の敷地は収入がさほどに増加することがなく、その上環境が悪化しているのに地代が近隣なみに上がるということではじつに不合理である。
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平家木造の住家は土地の最有効利用をしていないのであるから、すみやかに立ち退くべきであるという地主の主張があるが、今直ちにマンションを建てる目的で売買の成立つ土地について地価を決定する場合と、長年その土地に住みついて生活のみを保持している住家とは全く立場が異なるもので、後者の場合は今すぐ現金に替えて経済的に計算するものでなく、居住ということに何よりも大きな比重がかかっているものである。地価の評価と地代の計算はこのところにも大きな性格の違いがあるもので、売買を目的とした地価については、その辺いくらの地価かおる程度評価されるとしても、いろいろ土地利用を目的とした種々な状況による、現在的な地代計算については、いわゆる利用者の支払能力によって地代計算をすべきであり、近隣一律的な計算をすべきではない。近来社会性の多様化に伴い、土地利用形態にも多様化が目だっている。旧来一律的な地代徴収が行なわれる慣習にあったとしても、近来は状況が異なっているのである。調停裁判や民事訴訟裁判などでも、昔ながらに近隣相当というのか、実証的な根強い根拠となっているが考え直すべきではなかろうか。
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